Q&A

カウンセリングについて

 従来、抱かれやすいカウンセリングのイメージに、「過去のつらい思い出を語る必要がある」 「カウンセラーはただ話を聴いてくれる」などがあるかと思います。相談される方が、このようなカウンセリングをご希望されれば、 方法の一つとして行われることもあります。

 しかし、当院でのカウンセリングは、できる限り具体的で積極的な問題の解決を目指して行います。
そのために、カウンセラーがいくつかの方法をご提案し、相談者と方針を確認した上でカウンセリングを行います。
いま現在お困りのことについて、可能な限り効率的で負担の少ない解決策はどのようなものか、話し合いを通して決めて、お話をお伺いいたします。

 当院では、臨床心理士によるカウンセリングを行っております。お困りごとについて、カウンセリングでの援助が適切と医師が判断した場合に行われます。
心理検査について

 医師や心理士が話を聴くことで、相談者が何について悩んでいるのかということは知ることができます。
しかし、話される内容だけでは、その人を十分にわかることができない場合もあります。

 心理検査では、対人関係の傾向、ものの見方、捉え方のスタイルといった性格特徴や、 思考、動作機能の働き方など、さまざまな部分を理解することができます。
それらをもとに、お困りの問題が、御自身のあり方とどう関係しているのか、少し広い視野で見直すことができるのです。
一つの心理検査で分かることはごく一部分についてですが、自分でも気づきにくい点を分かりやすくする手助けになるといえます。

 検査には多くの種類があり、得られる情報もさまざまです。
場合によってはいくつかを併用することもあります。
いずれにしても、相談者の治療、援助方針を定め、効果について確かめるために、必要なものが適切に行われます。
お薬について

 皆さんはメンタルクリニックで処方されている薬は全て安定剤であり“体に悪い”とか“くせになる”とか“子供が産めなくなる” といった印象をお持ちではないでしょうか?

 内科の薬でも風邪薬から降圧剤、抗癌剤と種類が多い様にメンタルクリニックでも様々な薬が処方されています。

 たとえば抗不安薬、睡眠導入剤、抗うつ剤、抗てんかん剤等です。
 一般的に安定剤と思われているのは抗不安薬であり、実際にはメンタルクリニックより内科、産婦人科、 整形外科等で多く処方されている場合がみうけられます。
 女性の方は特に催奇型性についてご心配かとは存じますが、抗躁薬のリーマスや抗てんかん剤を除けば有意な催奇型性は認められていません。
かえって他科のお薬に催奇型性の認められるお薬の方が多いくらいです。

 睡眠導入剤は危険だからと思って眠るために飲酒を続けている方も多いかと思われますが、アルコールが余程、内臓に負担をかけます。
 胃や肝臓に負担をかけ長期間飲酒をしていると、高血圧、糖尿病、アルコール性肝障害の原因にもなります。
 WHOの調査でも不眠の時に睡眠導入剤を服用せずに飲酒するのは先進国の中でも日本だけだと報告されています。

 今は睡眠導入剤を服用しているが、どうしても止めたいという方には漸減法もあります。